モロッコ旅行記③~計画の変更と砂嵐砂漠ツアー~
朝になり起きる。外に出てみるとこんな景色が広がっている。
目の前にサハラ砂漠が広がっているんだけど、まったく現実味がない。
宿から少し歩いてみただけで砂漠に囲まれる。
目の前はずーっと砂丘が広がっているだけでなーんにもない!
それがいいんだけど、少し歩いただけなのに遭難しないか心配になった。
しばらく朝日と砂漠をみながらぼーっとしてたんだけど、
すぐに暑くなってきたので宿に退散。水持ってないとキツイ。
朝食後、友人と今後の予定のついて検討。
このサハラ砂漠(メルズーガ)には4日いる予定でしたが、
季節の変わり目ということで天候が悪く、夕方には砂嵐になっている状態。
天気予報を見ても、今後一週間以上は砂嵐だったため、明日には出ることにしました。
そして上の地図のように予定を変更しました!今後の予定は…
- メルズーガ二泊
- フェズは一日のみ観光し、その日のうちにシャウエンへ
- シャウエンに一泊
- タンジェからフェリーでスペインへ
- アルヘシラスで一泊
- アルヘシラスからセビーリャへ、セビーリャで一泊
- セビーリャから夜行バスでポルトガル・リスボンへ
- リスボンで二泊し、飛行機でカサブランカへ
- カサブランカで一泊し、日本へ帰国
こういう感じになりました。
まったり旅行するつもりがカツカツスケジュールになってしまいましたが、
やはり今回、最も期待していたサハラ砂漠が天候不良っていうのが残念すぎて。
砂漠ツアーに申し込んだんですが、出発は17時30分。
それまではすることがないので昨日自転車を借りたお店まで行くことにします。
Restaurant Fatimaというお店なんですが、
かなりお土産の種類が豊富で色々なものを売っています。
僕はジュラバというベルベル人御用達の伝統衣装を買おうとしましたが、
500DH(6000円)ほどしたので買うのをやめました。
だいたい相場が200DHから400DHくらいらしく、
100DHくらいふっかけられてたので買わなくてよかったかな…。
ちなみにジュラバっていうのはゲゲゲの鬼太郎のネズミ男が着てたみたいなやつ。
日本に持ち帰ってもパジャマとして使えるかな~と思いましたけど、諦めました。
友人はここでスカーフのみを購入。
50DHくらいなのでジュラバとはえらい価格の違いだなあと思いましたが、
顔に巻いたり、バンダナにしたり、マフラーになったりと使い道は結構ある印象です。
そしてモロッコで何度も飲むことになる、
ミントティーを頂きました。見た目はお茶ですが、
実際には砂糖が結構入っているので甘くてビックリします。
本当に何処でも飲ませてくれるのですが、
だんだん砂糖なしで飲んだほうが美味しいのではないかと思ってしまう…
また商店へ行き、お菓子などの軽食を買って宿へ戻りました。
しかし天候がひどい。朝は晴れてるんだけど、夕方に近づくにつれて砂嵐気味になっていく。
風も強く、本当にこれで砂漠ツアーに行けるのか??と疑問に思うほど。
宿に帰ってから相談しましたが、明日メルズーガを出るので、
メルズーガ→フェズ行きの夜行バスのチケットを買っておくことに。
友人は動きたくない様子だったので、私一人で行くことにします。
ぼく「メルズーガに行きたいのでタクシーを呼んで欲しいのです」
宿の人「~~何言っているのか聞き取れないが外を指さす~~」
ぼく「(流しのタクシー捕まえろってことか??)メルズーガまではいくらかかる?」
宿の人「お金??うーん・・・かかって5DHくらいかな」
ぼく「え?本当に?5DHだけでいいの?」
というわけでタクシーを呼んでもらえなかったのでヒッチハイクすることにしました。
日本ではやってないと思うけど、ここはモロッコの辺境地。
みんなヒッチハイクして移動してんのかな~と思って、たいして気にしませんでした。
こんな感じで車が通る気しませんが、いざ初ヒッチハイク!
一台目
笑顔で手を振り、そして親指を立てる!
・・・運転手は笑顔で手をふって行ってしまった。
どうやらすぐそこのホテルの人らしく無理だったみたい。
二台目
一台目と同じようにして挑戦するが、ツアー用の4WDだったので、
やっぱり笑顔で手を振られて無理だよ~って教えてくれました。
三代目
普通の乗用車っぽいのがきたので挑戦!!
すると、停車してくれた!初ヒッチハイク成功!!
ぼく「ありがとう!メルズーガまで行きたい!」
運転手「スープラトゥールのオフィスまで??」
ぼく「はい!」
運転手「4時からじゃないと開かないけど待ってるといいよ」
ちなみに自動車の後部座席には4人くらい乗ってた。
今思うに乗り合いタクシーだった可能性があるんだけど、
チップとしての5DHだけで何も言われなかったので謎です。
降りた後は、スープラトゥールのオフィスを探してウロウロ。
国営バスだというのにオフィスがショボすぎてわかんないんですよ。
そしたらカフェのオッサンが教えてくれました。
オフィスが開くまで30分くらいあったので、
喉も乾いたし、教えてくれたオッサンの店で待つことに。
そしたら周りの客が集まってきて、非常にめんどっちー展開に…
客オッサン「今後どこにいくの?」
ぼく「フェズ行ってシャウエンに行くよ」
客オッサン「フェズはダメだ!お金お金、それしか考えてない!」
ぼく「へぇ~」
客オッサン「シャウエンはとてもいい街、静かで綺麗だ!」
ぼく「なるほど」
そんなことをしているとスープラトゥールのオフィスを管理するオッサンが、
目の前を自転車に乗って出勤。さっきの客オッサンが早くしろ!みたいなことを言ってるw
それからすぐにオフィスが開き、ようやくチケット買えました。
そして帰りもヒッチハイクで帰ることにしました。
すでに時間がなかったのでタクシー使おうかなと思ったんですが、
タクシー乗り場に一台も止まってなかったので、ヒッチハイク決定。
途中で会った少年にタクシー?タクシー?って聞かれたので、
いざとなったらコイツに頼めばタクシー呼んでくれるだろってことで。
一台目
行くと同じように挑戦!でも音楽をバリバリかけまくって、
中に乗ってるのはどうみても不良少年達…俺の顔が曇る。。
しかし、さっきタクシー?って聞いてきた少年が止まれ~!みたいなことを連呼。
やめてくれ~!殺される~!と思ったけど無視して走り去っていった。助かった。
二台目
止まってくれたんだけど現地のローカルバスっぽい感じ。
英語が一切通じず、地球の歩き方に乗ってるアラビア語を調べようとしたら、
調べ終わる前に、手で☓作られたのでダメだった。残念…。
三代目
笑顔で手を振ってたら止まってくれた!
普通の乗用車で完全に現地の方でした。
英語が通じなかったので地球の歩き方に乗ってるアラビア語で説明。
ぼく「私は ホテルサハラまで いきたい」
運転手…アラビア語で何か言ってたけど、乗れっていうジェスチャー
ぼく「ありがとう!」
僕のアラビア語が通じたのか、ホテルの名前でわかったのかわかりませんが…。
車の中では何とか盛り上げようと、砂嵐について聞くけど全く通じず、
ホテルに着く直前で理解してもらえたものの、すぐにホテルに着いちゃった。
意外にヒッチハイクでも車は止まってくれることがわかりました。
タクシーだと値段交渉などで疲れることも多いですが、これだとチップ5DHくらい。
ただし、メルズーガは田舎なので全然車が通らないので数打ちゃあたる的なことができないのが辛いですね。
帰ったらすぐに砂漠ツアーへ。
ベルベル人のガイドさんについていきます。
ラクダに乗せてくれます。
写真でもわかるように砂嵐気味ですが、そこまでひどくはないと思ってました。
しかし・・・
これは友達が以前に撮った写真ですが、
砂嵐が起こるとこんな感じになります。
モアモアしてるところが砂嵐。すごいでしょう。
ラクダに乗って歩いて行くんですが、途中から猛烈な砂嵐になり、
写真なんて撮れませんでした。というか、カメラをザックに入れたいけど入れれない!
あと、よくラクダの乗り心地は最悪!って聞くんだけど、
思ったよりは悪くありませんでした。ある程度ラクダの動きに合わせれば何とか。
ただ砂丘を下るときなんかは結構しんどかった。乗るところに取っ手がついてるんだけど、
その取っ手で全体体重を支えるもんだから、手が痛くなっちゃう。
砂嵐に心が折れそうになり、ラクダに揺られて手が痛くなった頃
ようやくキャンプ地に到着しました。写真に写っているのがテントです。
最初は大丈夫かコレ?と思いましたが、かなり丈夫。中はクソ暑かったです。
砂漠に来たら綺麗な夕焼けを見なくちゃ!
ということで近くの砂丘にのぼってみました。が!!
見えるわけねえーーーー!
というか砂が猛烈な勢いで体に当たって痛い!痛い!
なかなか味わえない体験をしました。
というか俺もスカーフつければよかった、絶対に必要だよコレ!
ただ、砂が高速で砂の上を移動してるのは結構綺麗だった。痛いけど。
ポーズを取る友人。
砂が移動している様子わかるかなあ。写真だとよくわかんないか。
これが登った砂丘。尾根沿いを歩いたけど、
足あとは猛烈な砂嵐によってすぐに消えた。
その後は夕食。モロッカンサラダが前菜に出た。
そしてタジン鍋。さすがにタジン鍋も飽きてきた感じになってきたけど、
まだ二回しか食べてなかった…。味が薄いので高血圧まっしぐらの僕には物足りない。
あとテントの中暑すぎる!外が砂嵐だから閉めきってて熱気が籠もる。
日本の飲食店で出てくるキンキンに冷えた水が飲みたくて仕方がない。
あれは素晴らしいサービスだと思いますよ、冷えてる水を飲み放題で無料だもんなァ。
モロッコだと冷えてない常温の水が有料。泣きそうだ。
そして砂漠の夜。砂嵐はやんでました。
素晴らしい星空を期待していたのだけど、
砂嵐のせいで砂が巻き上げられて全然星が見えない。
かろうじて夏の大三角が見える程度で、
天の川はうっすーらと見えるくらい。これなら地元の方が綺麗だw
天候は仕方ないので、真っ暗な中、空を見上げて友人と話すことにする。
何気にこの感じは大好きな時間なんです。
遠い異国でノンビリと空見ながら話すっていいよねえ。
途中からスマホで合いそうな曲を流しながら話してました。
ただ途中で気づいた。ベルベル音楽聞いてねえぞ!?
夜はガイドさんがベルベル音楽を演奏してくれるって歩き方に書いてあった。
うーん・・・まあいいっか!ガイドさん一人しかいないし、楽器も見てないし。
いつまにか敷かれていた布団で寝ながらスマホで映画を観る。
あれ??ここら辺は日本で寝る前にしてることと同じじゃねーか!
そんなこんなしていると、モヤが撮れてきて星が見えるようになってきた!
というわけで上の写真を撮りました。
やっぱりまだまだモヤってたみたいで全然うまいこと撮れず、
さすがに眠くなってきて寝てしまいました。だから一枚だけ載せときます。
下のオレンジ色の光はメルズーガの街の光です。あのしょぼい街でもこれだけの光なんですな。
途中で月が出て眩しくなって起きたけど、月に文句言って二度寝。
月が出ると幻想的な世界になるので、普通は起きたほうが良いと思います。
さすがに朝日を見ようと思って早起きし、昨日のぼった砂丘にまた登ります。
朝日って出る前とか超綺麗だと思うんですが、
まだ天気が悪くて写真のような感じでそこまで綺麗ではありませんでした。
なんか損した気分になりましたが天候は仕方がない。ので諦めた。
でもこの景色は見れてよかった。
これぞ日本人が想像する砂漠!って感じだよね。
どこまでも砂だけが広がってて、音も風の音だけなんですよ。
この風景で何を思い出すでしょうか。
僕はスターウォーズのタトゥイーン…と思ったけど、ここまで砂丘じゃないな。
やっぱり最近プレイしたゲーム、風ノ旅ビトかな。
あれに超似てる。違うな、風ノ旅ビトが砂漠を真似したのか。
Journey Launch Trailer [HD] - YouTube
知らない人は是非見て下さいよ。
砂漠に興味あることなら楽しめると思う。すごく砂漠って感じのゲームです。
あ、この主人公が着てる服がジュラバっぽいね。この色のジュラバ欲しかった~。
降りて登った砂丘をパシャリ。
砂丘に登るはスゲェ疲れます。この程度の砂丘でもヘロヘロになったので、
大砂丘に登るときは覚悟してください。場所選ばないと全然登れないらしい…。
あと砂漠に来たらこういうのも書かないとね。
あとこういうのも撮らないと。
行きの時は影すらできてなくて撮れなかったけど帰りは撮れたのでセーフ!
ちなみにラクダに乗ってみた風景はこんな感じ。
アラビアのロレンスみたい~!(見たことはありません)
小一時間でホテルへ戻りました。
ガイドさんにチップ渡したら写真撮らせてくれた。けど、
今回はガイドさんと全く話してない…。エジプトの時は結構話したんだけどな~。
なんか申し訳ないな~と思いながら別れました。
そんな切ない砂漠ツアーでしたが、やはり天候が悪くて残念でした。
コンディションがよければ最高でしょうが、正直エジプトの白砂漠ツアーのほうが楽しかったかな~。
後ろ髪を引かれる思いですが、今日でサハラ砂漠を去ります。
次回は混沌の街フェズを観光します。ここでモロッコのウザさの面を味わうことになるのです。
続き
モロッコ情報コーナー
メルズーガ
小さな街ですが砂漠に最も近くスープラトゥールのオフィスもあります。
オフィスは16時から開くらしく、朝から行っても開いていないかも?
フェズ行きのバスは一日一本しかないので早めに取らないと無くなる可能性あり。
メルズーガ内の移動手段
基本的にはタクシーが良いと思います。料金は25DHくらいでしょう。
ヒッチハイクに挑戦する方は普通の乗用車を狙いましょう。
大きい4WDの車は大抵砂漠ツアー用のもので、あちらも仕事なので止まってくれません。
お礼として5DH程度渡せば喜ばれます。あと簡単なアラビア語は暗記しておくといいです。
砂漠ツアー
宿の管理人や客引きに言えば連れてってくれます。
夕方に出発し夕日を見つつラクダで移動。料金は400DH~500DHくらい。
それにプラスしてガイドさんへチップを渡すとサービスがよくなります。
水は持参する決まりなので大きいボトル2本くらい用意しましょう。
またカメラは砂対策をしたほうがよいです。ラップで巻くとか。
私はするのを忘れていて大変なことに…。ズームリングとかジャリジャリ鳴ります。